もう6年くらい前になりますでしょうか。
今回はそんな昔に読んで今も記憶に残っている一冊の本を紹介したいと思います。
タイトルは『新入社員ヒロと謎の育成メールの12カ月』
可愛いらしい表紙とは裏腹に中身は一切挿絵などは無く、文字のみの普通の小説ですが、台詞が多めで、ところどころ解説も入っているので、とてもサクサク読みやすい内容になっています。
主人公の新入社員のヒロが、謎のメールの指示に振り回されつつ、仕事と仲間を通して、失敗と成功から成長してゆくサクセスストーリーとなっています。
社会人がどうこう以前に、一人の人間として他人と共存してゆく上で必要なことが多く書かれています。
一度、社会に出てしまうと、そこには上司という存在はあっても、先生のような間違ったことを正してくれる人が必ずしもいるとは限りません。
そんなの当たり前だろう?
と思っていることも、少し思い返してみればきちんと出来ていないということが多々あるかと思います。
ヒロは、誰もが一度はする失敗や挫折をして、それをどうやって乗り越えて行くのか、社会人として、人としてけじめを付けるためには何をすべきかを学んでゆきます。
読んでゆくうちに、ヒロと共に考えさせられるシーンが多々あることでしょう。
物語の最後に謎のメールの送り主の正体が判明しますが、最初から読み直すと、あのシーンのあの台詞はああゆう意味だったのか、など二度楽しめる内容になっています。
新入社員に限らず、社会に出て数年経った人にも改めて初心に帰ることが出来る一冊となっておりますので、是非気になった方は手にとってみてはいかが?